こんにちは。
久喜市鷲宮のスモールジム&整体「身体改善サロン ペインフリー」店長の高橋です。
2月28日(土)のテーマは「”ペインフリー店長”に訊いてみよう!Vol.474」です。
毎週土曜日は「お客様からのご質問」にお答えするコーナーです。
【今回のご質問】
「昔から鉄分が不足していると言われます。鉄分不足を解消するための方法があれば教えて頂きたいです。」
鉄不足を補うときに大切なのは、「とにかく量を増やす」ことではなく、吸収の質と体内バランスを考えることです。
① まずは“ヘム鉄”を食事から
人間は、動物性タンパク質に含まれるヘム鉄(2価鉄)を、HCP-1(ヘムトランスポーター)という専用の輸送体を通して効率よく吸収します。
一方、植物に含まれる非ヘム鉄(3価鉄)はDMT-1という別の輸送体を使って吸収されますが、吸収率は低く、さらに腸内の悪玉菌が好んで利用します。吸収しきれない非ヘム鉄が多いと、腸内環境悪化の一因にもなります。
鉄不足対策の基本は、赤身肉・レバー・魚などからヘム鉄を摂ること。
まずは食事改善が最優先です。
② 注射や大量補充より“経口摂取”を
鉄は生命活動に必須の栄養素です。
・ヘモグロビンによる酸素運搬
・チトクローム酵素によるATP産生
・解毒作用
・神経伝達物質の合成
・活性酸素の除去
など、多岐にわたります。
ただし、たんぱく質代謝が低下している状態で鉄を急激に増やすと、鉄結合タンパクの許容量を超え、活性酸素の発生源になる可能性があります。
そのため、注射や輸血よりも、食事や適切なサプリメントで穏やかに補う方法が推奨されます。
③ 鉄は“抗酸化”にも必要
体内で発生する強い活性酸素「スーパーオキサイド」は、SOD(スーパーオキサイドジスムターゼ)によって過酸化水素へ変換されます。このSODは亜鉛・銅・マンガン・鉄と結合して働きます。
さらに過酸化水素は、ヘム鉄を含むカタラーゼによって無毒化されます。
つまり鉄は、
・過剰なら活性酸素の原因になり
・適量なら活性酸素処理に必要
という“両刃の剣”なのです。
④ サプリメント選びの注意点
鉄の貯蔵量を示す血清フェリチン値は、80〜300ng/mlと個人差があります。
通常は小腸が吸収量を調整し、十分に貯蔵されると吸収が抑えられます。
しかし、アミノ酸キレート鉄(例:フィロケルなど)は小腸での調整が効きにくく、過剰摂取のリスクが高まります。
鉄には積極的な排泄ルートがほとんどないため、“吸収しすぎ”は蓄積につながります。
また、非ヘム鉄の吸収を担うDMT-1は他のミネラルの吸収にも関与しています。
鉄が過剰になるとこの輸送体が抑制され、結果的に他のミネラル不足を招く可能性もあります。
⑤ 鉄不足を補う実践ポイントまとめ
1. まずはヘム鉄中心の食事改善
2. たんぱく質摂取を十分に確保する
3. サプリはヘム鉄を選び、必要最小限・過剰にしない
4. フェリチン値を確認しながら調整する
5. 非ヘム鉄の取り過ぎに注意する
鉄は「足りないと不調、摂りすぎても不調」になる非常に繊細な栄養素です。
大切なのは、量ではなく“代謝できる状態で適量を摂ること”。
食事を土台に、必要に応じて慎重に補うことが、最も安全で効果的な鉄不足対策です(^^)
参考になっていれば幸いです。