こんにちは。
久喜市鷲宮のスモールジム&整体「身体改善サロン ペインフリー」店長の高橋です。
9月13日(土)のテーマは「”ペインフリー店長”に訊いてみよう!Vol.450」です。
毎週土曜日は「お客様からのご質問」にお答えするコーナーです。
【今回のご質問】
「親族が認知症の診断を受けました。家系的に私もなりやすいのかなと思いますので、認知症の予防や検査等についてお聞きしたいです。」
認知症は世界的に予防や治療法の確立が急がれている分野です。
私の祖母もアルツハイマー型認知症でしたので、ご質問者さまのお気持ちはよくわかります。
アルツハイマー型認知症の発症には、、
「A→T→N」
という進行の流れがあることが知られています。
これは、まず脳にアミロイドβ(A)が蓄積し、それに続いてタウ(T)がリン酸化されて蓄積し、最終的に神経変性(N)が起こるという順序を示しています。
この一連の過程が進むことで、記憶障害を中心とするアルツハイマー型認知症の症状が現れるのです。
興味深いのは、この病的変化が実際に症状として表れるずっと前から始まっているという点です。
近年の研究では、アミロイドβやタウの蓄積は、発症のなんと30年も前から進行している可能性があると報告されています。
従来、こうした脳内の異常タンパク質の蓄積を評価するには、PET検査や脳脊髄液検査といった高度で負担の大きい検査が必要でした。
しかし、技術の進歩により、今では血液検査でタウの蓄積を反映するバイオマーカーを測定できるようになってきています。
これは非常に大きな進歩で、より簡便かつ広く実施可能な方法で、認知症の発症リスクを早期に把握できる可能性を意味しています。
もし血液検査で数十年前から進行する脳内の変化をとらえられるようになれば、アルツハイマー型認知症は「発症してから対処する病気」ではなく、「未然に予防できる病気」へと変わっていくかもしれません。
生活習慣の改善や新たな予防薬の開発が、症状の出現を大幅に遅らせたり、場合によっては発症を防ぐことに繋がる可能性もあります。
つまり、血液検査による早期発見技術は、これからの認知症医療において、診断のあり方だけでなく病気そのものの捉え方をも変える大きな転換点となり得るのです。
現在、アメリカで実施されていますので、日本での実施は1〜2年後になるのでは?と言われています。
アルツハイマー型認知症も早期発見、早期介入が出来るようになるかもしれませんので、予防行動を今から始めていけると良いと思います。
参考になっていれば幸いです。
